不登校と引きこもりと社会復帰と PR

【十人十色】シリーズ-それぞれの不登校-【小学生から大学生まで】

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【十人十色】シリーズ-それぞれの不登校-大学休学のJ雄さん】

こんにちは。来てくれてありがとうございます。

 

このページでは、あたいがお話を伺ってきた方々の、様々な不登校体験談を紹介します。本当に皆さん十人十色の苦しみを乗り越えておられます。今現在学校に行っていない方、学校行きたくないけど無理して行っている方に向けての記事です。もちろんそうでない方も読んでくれたら嬉しいです。前置きいらねーよって方、目次ご利用下さい。目次、不登校仲間を求めるあなたへの項目は毎回同じ文章を掲載しています。

不登校仲間を求めるあなたへ

今現在学校に行っていない方。不登校の経験がある方。今日もお疲れ様です。
ご自身が学校に行かなくなった時、家族や周りの人達はどのような反応を示しましたか?
いじめられているのかと心配されたでしょうか。不良化したのかとめちゃくちゃ怒られたでしょうか。あるいはすんなりとその状況を受け入れてもらえた方もいるでしょうし、なぜ学校に行けないのか?!と質問攻めされた方もあるでしょう。

動揺する大人の気持ちは理解できるのですが、はっきりとした不登校の原因がなく、根本的に同世代との集団生活が向いていない場合や、色々苦しくなってしまって学校に行きたくない理由を親や友人には話したくない場合だってあります。なんで行きたくないの?ってあんまり聞いてほしくなかったです、あたいは。

あたい
あたい
完全にほっといてくれ症候群だったわね

それでいて、学校に行っていない時のあたいは同じような境遇の友達を探し求めていました。まあ孤独ですからね。学校には行っていなかったけど、友達は欲しかったんですよね。しかし学校に行っていないと言っても、基本的には不登校以外の共通点を見出すのが難しいレベルで不登校だって百人百様です。当時あたいは、同じ中学に在籍していて同じく学校に行っていなかった友人が1人、ネット上で知り合った不登校仲間が1人、短期間フリースクールに通った時に知り合った人達数名、と不登校の知り合いが10人くらいはおりました。そのうちネットで知り合った仲間はあたいと闇の種類が類似しており、長く連絡を取り合う仲になりましたが、それでも置かれた環境は全員バラバラでした。そしてその事で度々孤独感を膨らませていました。

今そのような状態にある方。今は簡単にSNSで繋がれる時代ですので、もしかしたら解り合える仲間に出会えるかもしれません。でも探しても探しても自分の事を本当に理解してくれる仲間が見つからない場合もびっくりしないで下さい。それが普通です。
あたい達はなんだかんだ言って皆1人1つの人生を歩いていくしかないのです。
不登校でも、そうでなくてもそれは同じ事です。
諦めにも似た感覚かもしれませんが、その状況を受け入れ、自分で自分の道に明かりを灯し、こんなもんかと歩いていると、やがて別人格でも同じ方向を向いている仲間があなたの人生に合流する事もあるでしょう。それは上っ面の「わっかる~」より価値のあるものではないでしょうか。

ここでは今までにあたいがお話を聞かせていただいた、数多くの不登校経験者とその親御さんの体験談から、みんなどうやって不登校になってどうやって社会人(あるいは学生)になっていったかを数回に分けて掲載します。皆それぞれ全然違う環境で生きてきて、でも今は全員社会人又は大学生になっているので、今学校行っていない子もビビらないで大丈夫だよ。
いやむしろそのビビった経験が意味を成す日が来ることでしょう。

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不登校の大学生J雄さん 大人になる事 社会への恐怖

ぎりぎりまで耐えていたJ雄さん

あたいのかつてのバイト仲間、主婦Jさんの息子さん(以下J雄さん)のお話です。

J雄さんに異変があったのは大学2年生の時でした。休みがちになりGPA(成績)も下がり始め、ふさぎ込む事が増えたと言います。
お母さんであるJさんは、小中学生の行き渋りと違って、もう働ける年齢の息子さんですから、余計に対処の仕方がわからず大変困惑したそうです。

結局J雄さんは大学に通う事ができなくなり、大学に休学届けを提出します。
行きたくなくて行きたくなくて行きたくなかったはずの大学を休学したのですから、少し心が休まるのかな、とJさんは思いましたが全くの逆でした。
休学届が受理された日の夜、もう自分の居場所が本当になくなちゃったんだって、J雄さんは自分の人生を悲観して泣きじゃくっていたんだそう。

この事からもJ雄さんは、大学に行きたくないんじゃなくて本当は調子よく行きたいんだけど、全然上手くいかない現実との間でもがき苦しんでいた事が伺い知れますね。可哀想に。

そしてある日、仕事中のJさんのところにJ雄さんから電話が・・・

「心療内科に行きたいから早く帰ってきてほしい」

J雄さんは切羽詰まった声で職場にいるお母さんにそう伝えました。

成人男性が仕事中の母親にこんな電話をかけてくるんですからただ事ではありませんよね。J雄さん的にはもう限界の状態だったのでしょう。
Jさんはびっくりして、会社を早退。すぐにJ雄さんを連れて心療内科を受診しました。
診断名は適応障害。
あまり薬に頼りたくないなという気持ちがあったそうなのですが、眠れない事は全ての状況を悪化させてしまうので、頓服の抗不安薬と睡眠導入剤を服用するようになりました。

あたいも心療内科を受診した経験がありますが、お薬もらってはい解決とは行かないものですよね。J雄さんの精神は不安定で、夜中に大声で泣き叫ぶ日も度々あったそうです。
それでも心理カウンセラーの方の
「ゴールを復学に設定しなくても良いのでは?」
とのアドバイスでJさんも気持ちが楽になり、J雄さんも大学に行けなくても今は休む時なんだと認識するようになった事で徐々に精神は安定したんだそうです。

やがてJ雄さんは2年間の休学期間を経て大学に復学します。
その時に再び、同級生は皆卒業してしまっている事。孤独。
自分だけ社会から取り残された・・・・・と絶望してボロボロ泣いていたそう。
しかしこの年は丁度2020年。新型コロナウイルスの流行により全ての大学の講義がオンラインになった事がJ雄さんには良い方向に作用したのでしょう、無事2022年の3月に大学を卒業されました。

JさんはJ雄さんの卒業を喜ぶと同時に、オンライン授業だったからなんとかなっていただけで、大学を卒業したら今度はただの引きこもりになってしまうのではないかと心配しましたが、オンラインとは言え全ての単位を修得し、一時はもう無理かと断念しかかった大学を卒業できた事はJ雄さんの気持ちを少し強くさせたのでしょう。
自ら近所の八百屋でアルバイトをはじめ、今日(2023年1月)までお仕事を続けられているそうです。

あたい
あたい
朝早い仕事なのにすごいわよねっ。朝日に当たるのも精神に良いんですって!

前兆 実はずっと苦しんでいた

J雄さんは大学に通えなくなってしまうかなり前から不安な気持ちを抱えていたようです。

まず高校2年生にもなると人によっては受験勉強が始まりますよね。
その時J雄さんは担任の先生に

そいつ
そいつ
最低でも〇〇大学くらいには入れないとろくな会社に入れないぞ

とのウンコアドバイスを真に受けてしまい、上手く学力が身につかない事に焦りを感じていたんだそう。

今、なにか壁にぶち当たっている方へ。
”あなたのためのアドバイス”というようなフリをしてあなたを焦らせたり、不安にさせたりする人の言う事は無視しましょう。自分より目上の人が言っているからって、正解とは限りません。間違っている事もたくさんあるんですよ。そんな一言に惑わされる必要はありません。こんな事言いたかないんですが、バカな大人、無知な教師ってあなたたち若者が想像している以上にたくさんいます。言われた事をすんなり受け入れないクセをつけておきましょう。

そしてJ雄さんはお母さんであるJさんに当たり散らかす事もあったようです。
”自分がこんなんなのはお前らのせいだ!!””自分がバカなのは遺伝だ!!”
と怒り狂ったり、物を投げつけてきたり・・・。

それでも投げる物はタオルとか、当たっても怪我しない物だけだったんですって。

あたい
あたい
やっぱ優しいんだねぇ本当は。でも物に当たっちゃうのは良くないね。

あたいはJ雄さんが心療内科に行きたいから早退してくれ、と職場のJさんに電話をしてきた話を聞いた時、ちょっとだけ不思議な気持ちになりました。あたいはその昔、親に内緒で心療内科に通っていたからです。親にそんな事知られたくなかったのです。だからなんでJ雄さんはわざわざ職場のお母さんに電話したのかな?って考えました。もしかしたら、J雄さんは自分がどれだけ辛いのか、まわりの大人にわかってもらいたかった。もっと言えばJ雄さんの中に”こうなったのはお前ら(親)のせいだからな”という恨みみたいなものがあったのかなと感じました。

家庭の内部の事はあたいにはわかりません。しかしあたいから見て、Jさんは勉強が出来ないからって子供を追い詰める親にはとても見えません。穏やかな方です。
なのに学校で受けた間違ったプレッシャーからJ雄さんは学力に関して不安でいっぱいになってしまった。こういう時、訓練されていないと人は何をしてしまうかというと、誰かのせいにしてしまうんですよね。その誰かがJ雄さんにとっては親御さんだったのでしょう。

勉強はできないよりはできた方が良い、あたいもそう思います。
何かを学ぼうという姿勢を忘れたら本当に人間おしまいだと思います。
しかし学校の勉強に関して言えば、思うようにいかずにたとえ第一志望の大学に落ちたとしても、それで人生が終わる事なんかあるわけないです。
その時はめちゃくちゃショックでしょうけど、そのうちただの思い出になりますよ。

若い頃は特に、自分より頭の良い人やカッコいい人と自分を比べて、自分を無価値な人間だと嘆き悲しんだりします。理想と現実のギャップに押しつぶされちゃいます。
それを補正してあげるのが大人の役割であって、むしろプレッシャーを助長するようなJ雄さんの担任の発言はいい歳してみっともないと言えるでしょう。
勉強が出来ない事の千倍恥ずかしい事です。

万物は流転する

J雄さんの不安が不登校という形に表れたのがたまたま大学2年生の時であったというだけで、やはり色んな事が蓄積された結果であった事が解りますね。
この世のものは全て、常に変化を続けています。

橋が落ちた時、人はそれを見て昨日までなんともなかったのに、と驚いた様子で言うかもしれません。しかし、突然壊れたように見えるだけで、実際には橋が作られた瞬間から刻一刻と劣化し、耐えられなくなった瞬間に崩落します。人間の心も同じです。他人から見たら急に学校に行きたくないと言い出したように見えるかもしれない、でも昨日まで学校大好きで今日いきなり行けなくなるなんて事はほぼありませんよね。何日も違和感を蓄積させながら通学を続けているんです。橋が落ちるその日まで。

子育てや教育はある種の洗脳です。「お勉強ができて偉いね」の一言。ほめられているようで「勉強できない子は偉くない子、悪い子」の誤まったメッセージを発信、受信していませんか?心が崩落する前にちょっと休みましょう。違和感は1日では目に見える変化を生まなくても、見えない程度の重さで心にのしかかり、気が付いた時にはつぶれてしまうかもしれません。J雄さんの経験談を聞いて、なんか自分に似てるなぁと思った方。
間違ったプレッシャーを捨てて、本当の学びの素晴らしさ楽しさに気が付けますように。


あたい
あたい
勉強でも習い事でも、やり直してみようかなーって思った人。あたい@kyou_brodyと一緒にバグ修正しよう

JさんがJ雄さんのお話を聞かせてくれたのはつい最近の事で、人知れずそんなに大変な思いをしていたんだと、なんだか労いの言葉をかけたくなりました。お父さんの話は会話に登場しなかったので聞きませんでした。我が両親(母トンと父トン)もそうでしたが、子供が不登校になるとお母さんだけが疲れ切ってしまうパターン。
世の不登校児のお父さんがこのブログを見てくれるとは到底思えませんが、どこか他人事だったりしてません?子供が不登校になったらいつも以上にお父さんがしなければならない事は妻を支える事ですからね。子供は見てますからね全部。

2023年4月最終更新

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